マルクスの亡霊 2014 2 23
2014年2月21日のワールド・ニューズ・メールには、このような記事がありました。
オバマケアが雇用に悪影響 損なわれる労働意欲
コラムニスト Charles Krauthammer(チャールズ・クラウトハマー)
医療保険改革法(オバマケア)が、
雇用に、どのような影響を及ぼしているかが、わかってきた。
議会予算局(CBO)が、
オバマケアの保険補助金によって生じた、
労働意欲の低減によって発生する雇用減少の予想を3倍にした。
2017年までに200万、21年までに230万だ。
民主党は、「これは、いいことだ」と言う。
自発的に放棄される雇用だからというのが、その理由だ。
ペロシ下院民主党院内総務は、オバマケアの補助金によって、
どのようにして、つまらない仕事を離れ、
好きな仕事に就くことができるようになるかを叙情的に説明した。
「医療保険を維持するためのアルバイトに煩わされることなく、
人々が芸術家、写真家、作家になれる社会を想像してみてほしい」
仕事に関して、これほど叙情的に表現したのは、
マルクスが著書「ドイツ・イデオロギー」で、
共産主義社会について「朝に狩りをし、午後に釣りをし、
夕には家畜の面倒を見、夕食後、批判する」と指摘して以来だろう。
だが、ペロシ氏の表現には、叙情的でない所が、1ヶ所ある。
退屈な単純労働に精を出さざるを得ない工場労働者の税金が、
理想を求めて自発的に職を辞した芸術家らへの補助金に使われるという点だ。
(引用、以上)
今のアメリカは、共産主義的ですね。
だからこそ、墓場からマッカーシーが甦ってくるわけだ。
歴史を振り返れば、
ロシア革命によって成立した「ソ連」は、
労働者のための国家でした。
しかしながら、結果は、
労働貴族、あるいは「赤い貴族」と呼ばれた、
裕福な階級を生み出しました。
働かずに、優雅な生活を送る。
これが共産主義の理想だったのでしょう。
(注)
マッカーシー(1908〜1957)は、アメリカ共和党の上院議員で、
1950年に国務省に潜む共産党員の名簿を入手したと発言し、
一躍、世界の注目を浴び、
彼の反共産主義運動は「マッカーシズム」と呼ばれました。